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福島県で開催されたジェントルティーチング研修会に参加してきました!

第25回 東北地区ジェントルティーチング研修会 報告

 

2026年2月25日に、福島県白河市 白河市立図書館にて、第25回東北地区ジェントルティーチング研修会が開催されました。主催は東北地区ジェントルネスセンターで、代表の菊池昌三氏はてんかん専門病院ベーテルにも多大なお力添えを頂いており、また副代表の村田清氏は過去にベーテルでジェントルティーチングについてのお話をして頂いた繋がりがあります。

 

午前中は菊池氏、村田氏から、本研修が25回に至るまでの歴史と、ジェントルティーチングの概要や基礎的な考え方をご講義頂きました。

ジェントルティーチングは諸外国でも研修会が開催されていて、相互依存の心理学に基礎を置き、「安心と安全」「愛されること」「愛すること」「人間的な関わりをもつこと」を4つの柱として、重度の障害者に対して、暴力や強制ではなく、やさしさや温かみのある関係性づくりからの対話などを通して、無条件の愛情を与え合うという理念で関わりを持つ支援を行うものである、との内容をお話して頂きました。

 

午後は事例報告として4名の発表がありました。児童養護施設白河学園 保育士 佐川充久氏は、情緒障害、知的障害のある小学生の入所者の事例で、問題行動を正すのではなく、不安を下げるためにジェントルティーチングの技法を用い、関係性を築くことを優先させる関わりの紹介がありました。

福祉型障害児入所施設桜が丘学園 保育士 菅野あゆみ氏は、重度詩的障害、自閉スペクトラム症の小児の事例で、居場所や排泄などをカードで視覚的に提示したり、スケジュールよりも本人のペースに合わせた関わりを持つ中で安心した環境を作るという支援の話がありました。

てんかん専門病院ベーテル 神経心理士 阿部佑磨からは、ベーテルで実施しているMDTB支援の実際と、てんかんと精神的な不安定さを持つ単身生活の患者が入院した際の、強い情緒的混乱状態に対する多職種での支援の実際を報告しました。

障害者支援施設第二共生園 施設長 伊藤恵氏は、園でジェントルティーチングを導入するきっかけとなった入所者の事例で、自傷や種々の異常行動に対して、問題行動への注意や改善ではなく、一緒に片づけや整容などの活動を通して相互理解を図ることで、自然と行動が変化し、笑顔が見られるまでに改善していったケースについての報告がありました。

 

続いて、ジェントルティーチング創始者のジョン・マクギー氏の貴重なビデオ動画を視聴する機会を設けて頂き、マクギー氏が実際に声をかけ、触れ合う中で、暴力や強制では変化がなかった対象者の表情や行動に変化が表れる過程の一部を、動画内ではありますが見て学ぶことができました。

 

最後に、㈱ジェイアイシーが提供している、知的障害児者・発達障害児者のための生活サポート総合保障制度についての説明があり、障害があっても、入院やケガ、賠償に対しての保険に入ることができる旨のお話がありました。

 

今回は、ジェントルティーチング研修会に参加させて頂くにあたり、第二共生園の伊藤氏より、「こころの治療援助―相互変容の実践―」という書籍を提供して頂き、発表にあたり深く勉強させて頂きました。

普段、支援やケアといった仕事をしている中でも、無意識に「相手を良い方向に変える」ということが良いと思われがちな文化や風土がある中で、同じ視点に立ち、相手と共に自分自身の考え方や価値観を認識し、自分自身も変化することが必要であるという、当たり前のようですが非常に難しい課題を改めて認識させて頂いた機会となりました。

福祉や医療など、領域によって関わり方やできる範囲は異なるとしても、日々てんかんケアに身を置く立場として、自分自身の振る舞いにも、協働する多職種の職員や、家族・支援者などへの関わりにおいても、今回の学び、気付きを伝えていきたいと感じました。

 

てんかん専門病院ベーテル

神経心理士 阿部佑磨