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長時間脳波VTR同時記録検査、3万件に達す

長時間脳波VTR同時記録検査、3万件に達す

2025/04/14

 

てんかん専門病院ベーテルの長時間脳波VTR同時記録検査が、2025年4月14日に30,000件に達しました。

脳波というと、外来にお通いの皆さまがよくご存じの通り、脳波検査は小一時間かかりますが、電極の装着、脱着などで30分かかり、実際に記録するのは30分間に限られます。

1970年代に可能となった長時間脳波記録装置の開発により、電極さえ持てば24時間を超えて、数日間もとり続けることが可能になりました。加えて、脳波に同期するVTR記録も同時に記録することができるようになりました。また、1980年台初頭には無線で脳波記録を飛ばすことができるテレメトリー送受信も可能になりました。1992年開設のベーテルは、小平、山形の伝統を引き継ぎ、入院検査ではこの無線テレメトリー脳波・VTR同時記録装置を採用し続けています。その特徴として

  • 長時間検査では、てんかん発作波の検出率が飛躍的に高まり
  • たとえば日中の発作や深夜、早朝の発作を容易に検出でき
  • てんかん発作が疑われるがてんかん発作ではなかったなどの鑑別が可能になる、などがあります。
  • そして、ベーテルの無線テレメトリー方式では、患者さんは一日中電極線につながれた不自由な検査ではなく、院内を自由に動き回ることができます。発作はもちろん、自由行動下の自然な状態で検査を受けることができます。

また、2018年3月に装置を3台から5台に増設しました。2019年4月に2万件を数え、6年後の今月に3万件に至りました。

写真にお示ししたように、頭部に電極を装着した上にネットや包帯を巻いて、24時間を過ごすことができます。折角のVTR同時記録ですので、もちろん、発作や発作らしき状態の様子がしっかりと記録でき、何度でも再生できます。電極をつけたまま3階の体育館で運動したりレクリエーションを楽しんだりできます。もちろん、気ままにベッドにお休みも取れます。稀には、発作を捕まえるために器械が濡れないようにして入浴していただくこともあります。なお、一晩中起きている断眠検査も行われ、負担となる検査では最も多いものとなっています。1992年11月1日の開設以来、てんかん性脳波の検出、てんかん発作時脳波の捕捉という医学的証拠に基づくよるてんかん診断と治療の基礎となってきた長時間脳波VTR同時記録検査を行なってきた結果の3万件です。私ども脳波検査技師にとって誉れとなる一節です。

30,000番の方と、その前後の29,999番と30,001番の患者さんにご登場賜り、ささやかなお祝いの式とさせていただきました。このお願いに、ご三方はお驚きになられましたが、3万件を是非お祝いなさりたいと、極上の笑顔をお振る舞いくださいました。ありがとうございます。

 

脳波検査一同、この機会を祈念し、あらためて患者さんたちに笑顔を差し上げたく、質の高い検査サービスをご提供させていく所存です。今後もご助言、ご支援をよろしくお願いいたします。

(検査科 富澤伸太郎)