2025年2月7日
太田健司
(HBA生活支援員)
SCAPE2025報告記事
2025年2月1日土曜日、メトロポリタン仙台3F星雲の間にてSCAPE-Ⅶ2025が開催されました。様々な分野の第一人者の皆様が駆けつけてくださり、とても内容の濃い議論が繰り広げられました。その一方で会場全体が笑顔に包まれる場面もあり、終始温かい空気に包まれて進行していきました。
いずれの方の講演もSCAPE以外では拝聴することのできない貴重なテーマばかりであり、日本のてんかん界を取り巻く現状を浮き彫りにしてくださりました。分野を超えて皆様が新しい仕組み作りに日夜命を懸けている姿が聴衆の心に刻まれました。また、グローバルな視野より最新の情報を届けてくださいました。弁舌をふるって欧米のてんかん医療の現状を紹介しながら日本の実態を伝えてくださりました。さらに、日本でのてんかんに関する歴史にもスポットライトが当てられ、大変広く深い内容となりました。これまで長い年月、国のあり方を問うてきた方々の努力と勇気があるからこそ、今てんかん当事者は安心して生活できているのだと教えてくださいました。
素晴らしい講演を拝聴できるのみならず、てんかんと日々向き合う仲間と出会うことができる点もSCAPEの魅力です。皆様がお互いに元気にしていらっしゃる姿を目にし、交流できる場は大変貴重です。ふれ合いを通してたくさんの善い活力を分けてもらうことで、SCAPEは心を洗うありがたい機会となります。
一方、多くの方々が守って下さっているなかで当事者に今できることは何でしょうか。それを考えることもSCAPEの一部です。現在、てんかん当事者は日々多くを与えられて生きています。それは決して当たり前ではなく、奇跡のようなものです。感謝の心と笑顔、勇気を忘れずに生活する姿をみせることができれば素晴らしいですし、そうできると信じています。これからは当事者が社会へ与えてゆく時代です。一人でも多くの当事者が少しでもより幸せになりますよう祈り続けます。
最後に、SCAPEに携わって下さったすべての方に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。