2024年8月6日、この日、長年苦しめられた病に終止符を打とうと外科手術という大きなイベントに挑もうとする一人の患者の背中を見送ることとなりました。
彼女、佐藤奈緒子さんは実に34年もの間、てんかんの発作と闘い続けています。奈緒子さんのこれまでの長く苦しい闘病生活についてはぜひ、当院のyoutubeチャンネルで配信しているEPLS Ⅳ 春季 32回のスピークアウトをご覧いただければと思います。彼女のこれまでの苦しみや外科手術への意気込み、そしてその先について、彼女の直の言葉に耳を傾けて頂ければ幸いです。
(当院のyoutubeチャンネルにはこちらからwww.youtube.com/@epilepsysendaitube
アクセス。チャンネル内の「ライブ」から最新の配信をご覧ください。)
さて転院前日8月5日は大手術を前に希望と不安の両方を抱えている奈緒子さんの心の支えになればと、奈緒子さんの壮行会を開催させていただきました。この場では職員と同じてんかんに苦しむ仲間たちからの励ましが載った色紙とベーテルでの思い出が詰まったアルバムをプレゼント。そして彼女の闘病を誰よりも長く支えてきましたDrソガ、そして先日、長い長い入院生活を終えた同志、松坂綾子さんからも温かいメッセージを頂きました。会の終わりには作業療法士長、有賀穣の音頭に合わせて力強く声を張り上げ、参加者が一丸となって奈緒子さんにエールを送りました。
奈緒子さんは過ごし慣れた場を離れ、初めての病院で自分の未来を切り開く大きな一歩を踏み出します。同じ病を抱える他の患者さんはもちろん、我々医療従事者も「てんかん市民」として、奈緒子さんの手術が無事に成功し、彼女のこれから歩む道に光明が差すことを心からお祈り申し上げます。そして手術後、当院へ戻ってくる事となっている彼女を私たちは明るく迎え入れたい、そう考えております。
(作業療法士 野田笛)