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てんかん専門病院
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仙台駅前ベーテル

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栄養科

てんかん専門病院ベーテルの栄養科では41床の病棟において、入院患者へ栄養管理や食事提供を行っています。更に、病棟を退院した患者さんの継続かつ持続可能な栄養指導・栄養管理にも力を入れています。

てんかんの治療は一時的なものではなく、長期に渡って治療が進められるため特別な配慮が必要となります。患者さんのその時の一部を把握するのではなく、過去・現在・そして未来を想定した対応が必要となっていきます。以前は子供に多い病気とされていましたが、成人を過ぎてから発症する方も多く、よりそれぞれの方のライフステージに合わせた対応が求められるようになってきました。そのため、栄養科では様々な方に対応できるような食事内容や食事形態・特別食などを研究し、時代に合わせた対応ができるように日々取り組んできました。「栄養」というカテゴリーに凝り固まらずに様々な視点で行う栄養管理こそが、てんかん専門病院の栄養科といえます。

目次

  • 栄養科概要
  • 栄養科が現在に至るまで
  • 日々の業務内容
  • 一言メッセージ
栄養科概要

ベーテルの栄養科は、入院されている患者さんへの食事提供・栄養管理、外来患者さんへの栄養指導を行っています。てんかんは長期的なサポートが必要な疾患であり、治療をスムーズに行うためにも適切な栄養状態を保つことが大切なことであるといえます。そのため、入院した際には、その方の抱える問題点について精力的に取り組んでいます。(具体的には、ライフステージ毎に適切な食生活をおくる、栄養状態の改善や機能向上・維持など)

あわせて退院後のサポートを充実させつべく栄養指導や面談を行い、経過をみていくこととしています。特に入所している施設や医療機関・ご家庭との連携は欠かすことはできません。定期的に介入し、栄養状態の立て直しを行うこともあります。

『治療をスムーズに行うための栄養管理』。これこそ、てんかん専門病院の重要な役割といえます。今後も、多くの患者さん・ご家族(施設)・多くのてんかんに関わるスタッフなどと協力をして実践していけたらと考えています。

栄養科が現在に至るまで

栄養科は病院所属の管理栄養士1名と給食受託会社にて構成されています。ベーテル開設当初は子供や若い方が多く入院されていましたが、近年は年齢層も広く、食事提供も幅広く対応するようになりました。てんかんの治療は数日では終わらず、長きにわたって行われることもあり、入院も1カ月以上と長期になることもあり、行事食にも力を入れています。また、長きにわたって変わらないのは食堂形式の食事提供です。カウンター越しに患者さん同士のコミュニケーションの様子がうかがいしれ、逆にカウンターから調理している姿が見えたりなど、食に関するよい教材となり得る環境となっています。てんかん発作がある患者さんは家庭でも、個食となったりする傾向にあり、家族団らんの経験が少ない方が多い傾向があるため、『みんなで食事をする』という経験ができるようにというDr.ソガの温かい思いがつまった食堂となっています。

また、ベーテルの厨房は2024年7月最新の厨房機器を入れ、近代化しています。調理機器のスチームコンベクションオーブン・食器洗浄機など業務の効率化にもつながっており、サーヴィスの向上を目指しています。

日々の業務内容
入院病棟の食事提供

41床の入院病棟の食事提供を行っています。食事は治療の一環で、個々人に合わせた適切な食事を提供しています。合併する疾患に対する食事(特別食)はもちろんのこと、摂食嚥下障害や低栄養、食思不振などのに対してもきめ細かく対応しています。

入院患者の栄養指導・相談

合併する疾患に対する栄養指導だけではなく、適切な食事形態についてや食事量や体重変化についての相談など幅広く行っています。

入院患者に対する栄養管理

治療を円滑に進めていくためには、栄養状態を良好に保つ必要があります。
排便コントロールや摂食嚥下障害の対応や低栄養、食思不振・過食などの間食管理などの食に関する問題点の解決などにも力を入れています。

外来患者の栄養指導・相談

栄養指導や相談は外来でも行っています。外来では、通常の栄養指導の他にも、退院後の経過確認や相談なども行っています。小さな疑問や日々の食事管理や体重・排便などの相談もお気軽にお申しつけください。

他医療機関・施設・家族との連携

てんかん患者さんは、患者さん一人だけでなく周りも巻き込んだ治療を行うことが多く、他医療機関・施設・家族などとの連携はかかせません。入院時・退院時のみならず、小さなことでも連携をとっています。

ケトン食療法

最重度の難治性てんかんにいわゆるケトン食療法を実施しているてんかん専門機関(専門の小児神経科、各地大学病院やこども病院、静岡東てんかんセンターなど)がありますが、ベーテルでは実施しておりません。ケトン食ミルクの開発やケトンに関わる新薬開発などが期待されています。

※給食受託会社さんは日清医療食品さんです。ベーテルが開設してから32年間、給食管理業務を委託しています。それぞれの時代でメンバーは違えども、てんかんの治療のための食事提供の業務を担っていただいています。

(勝山祥子)

一言メッセージ

「ベーテルに入職して今年で13年目となります。てんかんの治療のために食事も重要な位置づけとなっておりやりがいを感じています。退院後に実施可能な食生活を意識して日々の業務を行っています。」