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全国初、てんかんグループホーム「フレーデ」を自前で開棟 ハンス・バーガー協会、てんかんで県補助を受ける

8月21日、盟友ハンス・バーガー協会(略称HBA)は新グループホームVrede(フレーデ)の開棟式、安全祈願祭、ご披露祝賀会を開催いたしました。まず、フレーデにおいて竹駒神社の神主さんによる建物や利用者の安全と繁栄を祈り玉串を捧げる儀式を執り行なわれました。その後、建物の内覧会が行われました。式典後には、竹駒神社参集殿において、利用者・ご家族含め117名の皆さまが完成披露会を執り行いました。

 

さて、ハンス・バーガー協会は現在グループホーム11棟を運営しております。とはいえ、いずれもいわゆる借家です。地域で生きるにはこの選択が最もふさわしいのですが、このたび初めて、自分達のお家、自前のてんかんグループホーム「Vrede」を開設することができました。借家ではない自分たちのお家を持つことは、私たち「てんかんケア仙台三位一体」にとっても長年の夢でした。また、社会資源という意味では、てんかんの運動体が自前のグループホームを建設することは全国初となります。

 

てんかんのためのグループホーム提供事業のその歴史は、35年前に遡ります。1992年、Drソガは全国初の民間のてんかん専門病院ベーテルを開設し、同時に仙台てんかん情報・相談センター、現在のカーレ仙台を立ち上げ、その後間もなくに正式に誕生するハンス・バーガー協会(旧姓イカロス)を設立するに至ります。ベーテル、カーレ仙台、ハンス・バーガー協会の三者が一体として、「てんかんケア仙台三位一体」を旗印とし活動してきました。

グループホームの開設にあたっては、Drソガは当時のご家族の「てんかんの子ども達を守る会」の有志と共に、診療の合間を縫って行政に、何度も足を運ぶ毎日を送ったものです。そして、1999年2月岩沼と名取に全国初の「てんかんのため」だけのグループホームを2棟(借家)を開設するに至ります。

てんかんを有する方々のためのグループホームを運営する事業体は、日本広しといえ、私たちハンス・バーガー協会しかありません。唯一無二の存在です。これができるのは、ベーテルという

てんかんの専門的医療ケアを活用しながら、リハビリテーション、

ハビリテーションを経過した方々が利用できたことにあります。

何より、てんかんのための社会資源の創設は、Drソガの熱き想いがなかったら叶うことはありませんでしたし、今こうして、新たに借家ではない、自分のお家のこの場所フレーデに集うこともありませんでした。

この度、重度利用者のグループホーム施設補助金申請が認可され、初めて手前のてんかんのためだけのグループホーム開設に漕ぎ着けました。心から喜ばしい出来事であります。これまで長きに渡りご支援いただきました皆さま方には幾重にも深く感謝申し上げます。

 

この日を迎えるまでには、さまざまな方々のご支援をいただきました。グループホーム建設地の確保においては、岩沼市に対し支援をお願いしてきましたが叶わずの状態のままにありました。そのなかで、ハンス・バーガー協会理事小林秀明さんが岩沼市の中心部となる大手町の貸し地提供のご厚意を得るに至りました。自前グループホーム建設の構想が大きく前進するきっかけとなりました。

その後の経過です。県に対しては当初、グループホームと作業所を同一敷地内に建設する計画で交渉に当たりました。2年に渡る宮城県との交渉の結果は、グループホーム建設一つのみの補助となりました。国庫補助は叶わないまでも国分を含めて県が補助することとなりました。県補助を頂戴することは、長いてんかん運動でも全国初の快挙となります。

 

当日は、関係各所さまベーテルスタッフから頂戴しましたたくさんの胡蝶蘭に囲まれ華やかな会場となりました。ベテールとカーレ仙台からは心づくしの花瓶、ベーテルスタッフ一同からは新しい生活時間「アラジン・プロジェクター」、ご家族一同からは「リクライニング車椅子」が寄贈されました。また、加えてベーテル、カーレ仙台、家族会基金から目録金一封を寄附されました。

また、ご来賓からはご祝辞がありました。特に、長きに渡り、てんかんを抱える仲間達の権利擁護を支援する総合法律事務所所長・元日本弁護士会会長の荒中先生のお言葉は、非常に心に響くものでした。権利擁護の大前提は住まいである。住まいあってこその医療・日常生活支援・労働である。この大事なものを提供しているのがハンス・バーガー協会である。本日のフレーデ内覧会は質の高い住まいを提供しようという意気込みが感じられ、皆が楽しく安らぎを感じ、我が家と感じる住まいとしていただける野ではないか、との温かいお言葉を頂戴いたしました。

村井嘉浩宮城県知事からは「地域で自分らしく暮らし続ける社会の実現」と宮城障害者プラン、また、鬼澤総岩沼市長からは「地域共生社会の実現」が叫ばれました。なお、地元岩沼の村上智行県議会議員はてんかんはまだまだ認知度が低いとの率直な指摘がありました。

自前のてんかんグループホームとして全国初となる「フレーデ」開棟を契機とし、てんかんを抱えながらも、何処でどのような人生を歩むべきかを改めて皆で考え直す機会になりました。

 

また、祝賀式典にはこづみ郁子先生と梅森智美先生も駆けつけ、いつものようにてんかんを応援する素敵なピアノ演奏と歌声をご披露くださいました。ありがたいことです。

何処までも、てんかん一筋に歩むDrソガに支えられてこの日があることを忘れることなく、フレーデを拠点とし一丸となって「てんかんがあっても暮らしやすい社会」を創っていこうではありませんか。

海野美千代

 

※ご説明 1 旧名称「仙台てんかん情報・相談センター」をカーレ仙台(てんかん対策と研究の協奏活動:Concerted Action and Research in Epilepsyとした

2 1992年の民間立てんかん専門病院ベーテルの開設以来、年に2回、てんかんの関係者にてんかん学市民講座を提供し、今回2026年秋期で第60回を数える。

3 2004年から市民講座を「てんかんケア仙台」に収め、第40集となる

4 5年に一度、闘病記録「てんかんの天使たち」を発刊、第8集(2027)となる