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てんかんケア仙台2025-1発刊のお知らせ

てんかんケア仙台2025-1発刊のお知らせ

 

2025年6月14日に仙台国際センター展示棟で開催された、第57回仙台てんかん医学市民講座Ⅳ EPLS-2025 春期33回の記録集が完成しました。掲載内容の概略を以下に示します。

 

てんかん市民の生の声を発表するSpeak Outでは、お二人の発表となりました。患者さん代表の首藤浩之さんは、怠薬と社会生活の失敗から、覚悟を決めて新たな人生を再出発する意思を発表しました。ハンスバーガー協会代表の新里悟さんは、てんかんではないと分かり、自分の生き方や家族との関係で大きな後悔をしたことをきっかけに、てんかん患者さんをサポートするハンスバーガー協会で働く決意をお話しました。

てんかんケア実践教室では、日本光電工業の船渡和弘様が新時代の脳波計の説明をされ、続けて検査技師原田早苗が長時間脳波同時記録の必要性を説明しました。看護師の阿部亜里沙が外来での治療管理を、石川真弓が入院看護における多面的チームアプローチの重要性をお話しました。神経心理士の阿部佑磨は、小学生の検査結果から見えるケアの視点を、作業療法士の有賀穣が患者さんの意思決定支援を伝えました。

連続講義では、医師の荒谷菜海が、乳児期発症の自然終息性てんかん症候群を、医師の曽我天馬がてんかん発作型分類ILAE2025の読み解き方を、医師の曽我海馬は、新薬であるブリーバラセタムの解説をしました。看護師の海野美千代は、かなりあがうたうに掲載された4名の患者さんの言葉から、患者マニュアルの必要性を伝えました。

医学記念講演は、東北大学の菊池敦生先生による、これからの小児神経疾患・てんかんの遺伝子研究のお話がありました。難しいゲノム解析のお話を丁寧に噛みくだいて説明して頂き、てんかんの分野でもゲノム解析が重要であることをお伝え頂きました。遺伝子研究の進歩とこれからの可能性を知ることができる貴重なお話となりました。

障害ケア講演は、宮城県障がい者福祉協会会長の森正義様にお話を頂戴しました。てんかんを含めた障害を理解する際に、人権モデルが重要であることや、統計や分類で見える特徴、逆に実態が分からないという事実などについて、日本だけでなく外国の例も用いて説明して頂きました。

さらに本誌には、てんかんコンソーシアム仙台ECRCS第3回も収録されております。ベーテルからの施設入所患者さんの実情の報告と、船形の郷の医療支援部長 菅原健美様による実践報告と質疑応答の内容も収録しております。

てんかんケアに日々奮闘される全ての皆様のお役に立てることを願っております。

 

神経心理士 阿部佑磨