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14年目の3.11:忘れない、未来への祈り

14年目の3.11:忘れない、未来への祈り

 

はや14年目となる私達の3.11。忘れたくても忘れられない東日本大震災。今年もベーテルでは、こづみ郁子コーラスラインが行われました。3名の震災当事者の患者さんたちのスピーチに始まり、ベーテル、ハンス・バーガー協会の3.11東日本大震災からの教訓、覚書の発表。最後はDrソガからのこの国の現状スピーチ。

あれから14年、されど14年…という何とも言えない感覚が、このセレモニーを行うたびに沸き起こります。当時ベーテルに通院していた患者さんのうち、12名が被災し、帰らぬ人となりました。

ハンス・バーガー協会では14名のグループホーム利用者が大変な避難所生活を余儀なくされました。去年は震災に加え能登半島の地震災害。我々の震災同様で、天災は悲惨だ。災害から立ち上がるのは、我々自身に委ねられ、過酷な現実が残る。

震災後、災害公営住宅もずいぶん建設されましたが、福島県に限っては、14年経った今でも、元の住所に帰還できた人たちは、全体のたったの17%に過ぎません。なんというお気の毒すぎる現状でしょう。震災のような自然災害は、起きるのを防ぐことはできません。しかし、原発事故は、我々の意思を持って未然に防げるのはないでしょうか。

ある方がテレビで述べていましたが、今は“新しい戦前”であると。世界で唯一の被爆国である日本は、もっともっと世界に被曝の恐ろしさと核廃絶の訴えを強く強くアピールすべきです。

そんな風土を作り上げるのは、我々一人ひとりの意識です。

コーラスの中で歌った「Believe」の歌詞、

“たとえば君が 傷ついて くじけそうに なった時は
かならず僕が そばにいて ささえてあげるよ その肩を”

歌詞のような、日常のそんな些細な行動や想いが、それぞれの平穏で温かい生活に繋いでいけますように。

てんかんの場合、災害避難に加えて、薬の確保、発作から身を守るため、個人の事情に合わせて生き抜いていきます。ベーテルはご一緒に闘います。

2025.03.15  有賀 穣