本日、皆様と共に34回目の開院記念日を迎えることができましたこと嬉しく思います。1992年11月 Dr ソガの熱き思が込められたベーテルが出立しました。この日から前だけを見つめて突っ走って34年目を迎えています。この間にDr ソガに巡り合うことができた方は、本当に幸せ者だと思います。今日この日に、この場所で開院記念のお祝いに参加している皆さんもその一人です。心からの感謝を伝えてください。
私は、先日開催された夕べの集いで久々に嬉しかったことがあります。それは、この時期にたまたま入院となり参加することになった〇〇くんのことです。彼は、わざわざ私の横に来て笑顔で衣装似合ってますよ、と話しかけてくれたのです。以前の彼なら参加することも渋っていたでしょうに、なんと笑顔なんです。そして来て良かった、また来年も来ると言ってくれたのです。
てんかんのためだけに準備されたこの催しは、毎年当たり前のように継続されるものではありません。Dr ソガの熱き思いがなせる技です。〇〇くんのように心からの言葉を聞く機会に恵まれると、てんかんのためだけに毎日を過ごしている私たちは心が熱くなりますし、また頑張ろうと励まされるものです。堀田くんありがとう、嬉しかったよ。
ぜひ、てんかん医療体験を書きましょう。君が抱えたてんかん問題をまとめ、君が普通に幸せに生きるために何が必要なのか考えよう。スタッフの皆さんご支援お願いいたします。
ベーテルは、てんかんを抱える皆さま方のためだけに診療している病院です。ずっとずっと変わらず診療を継続できるよう皆さんで守っていきましょう。
てんかん専門病院ベーテル
副院長 海野美千代

てんかん専門病院ベーテル 開設33周年:感謝と責任、未来へ継ぐ「包括的ケア」
【ベーテル開院記念セレモニー開催報告】
てんかん専門病院ベーテルは、1992年11月1日の開設以来、本日2025年11月1日をもって33周年を迎えました。国内唯一の民間立てんかん専門病院として、この長きにわたる歩みは、ひとえに創設者であるDr. ソガの熱い思い、そして関わる全ての方々のご支援の賜物です。
この記念すべき日に、院長 Dr.ナミは「皆様と共に34回目の開院記念日を迎えられたこと、嬉しく思います。Dr. ソガの熱い思いが込められたベーテルは、この33年間、前だけを見つめて突っ走ってきました」と感謝を述べました。
また、開院記念のセレモニーでは、入院患者様からのお祝いメッセージを頂戴し、スタッフ一同、深く感動いたしました。特に、先日開催された「主題てんかんのための夕べの集い」で、以前は参加を渋っていた患者さんが、笑顔で「来て良かった、また来年も来る」と心からの言葉を伝えてくれたという海野室長のエピソードは、私たちスタッフの胸を熱くしました。
このお祝いの言葉一つ一つが、てんかん医療に携わる私たちの心を強く励まし、「また頑張ろう」という活力を与えてくれます。
しかし、現在のてんかん専門医療を取り巻く環境は、楽観視できる状況ではありません。近年、ベーテルに来院される患者様の中には、てんかんに加え、社会的な問題を抱えたり、身体的に重度な状態にある方が増えています。
このような変化の中で、伴走支援を続ける私たちスタッフの心には、時に途惑いや途方に暮れる気持ちが湧くこともあります。それでも、創設以来の精神である「てんかんの包括的ケア」を提供し、患者さん一人ひとりが「普通に幸せに生きるために何が必要か」を共に考え続けることこそが、ベーテルの使命です。
てんかん専門病院ベーテルの33年間の歩みは、てんかん医療の進捗を超える「革新的なパラダイムの提供」の歴史でした。今後は、創設者から若い世代へとバトンが渡され、多面的ティームアプローチ(MDTB)を基本とする専門ケアが、さらに発展させられていきます。てんかんを抱える皆さま方のためだけに診療を継続できるよう、私たちは初心を忘れず、この専門病院を皆さまと共に守り、育てていく決意を新たにしています。
有賀 穣(作業療法士)