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第56回 仙台てんかん医学市民講座 EPLS 2024 秋季第24回 開催報告

2024年11月9日、主題てんかんのための 夕べの集い‐2024を開催致しました。プログラムは2部構成となっており、第一部は、てんかん医学市民講座EPLS 2024 秋季第24回の開催です。てんかん医学、医療、てんかんの包括的ケアの情報を、それぞれの領域からご講義頂きました。

てんかんケア記念講演に、社会福祉法人チャレンジドライフ 理事長 白石圭太郎様をお迎えし、「一人ひとりが輝けるステージを作る‐日本初のソーシャルファームを開業」と題しご講演頂きました。白石様は、誰もが働きやすい世の中を目指し、2008年に障害者の人生に就職という選択肢を加えるべく、革命的なチャレンジドジャパンを創業されました。本年3月には、売り上げで給与を支払う一般事業所「ソーシャルファーム大崎」を宮城県美里町に開設されました。

てんかんを患う皆さんの就労問題にも直結する話題であり、ケア講座として素晴らしいご講演の時間となりました。

てんかんケア実践講座 PSE2024‐2は、私たちのお仕事は、てんかん専門ケアと定めたスタッフ4名が、てんかん専門病院ベーテルの医療現場から発信される、データに基づいたてんかんケアを講義致しました。

また、てんかん医学連続講義4題を、てんかん専門病院ベーテルの医師3名、看護師1名が報告いたしました。(2題目は、演者の都合により、後日YouTube配信となります)この講座は、YouTubeライブ配信で、どなた様もどの場所からでもお入りいただけるよう取り計らいました。引き続き、より多くの皆さま方にアクセスしていただきますようお願いいたします。

第2部のてんかん祭りは、第33回目の節目として、てんかん市民Speak-Out大特集と致しました。今回は、何より皆さま方にお聞きいただきたい、闘病体験発表 てんかん市民Speak-Out自分の大切なてんかん物語3題を、2部の一等最初のプログラムと致しました。お一人は、おめでとう講話として「34年目に漸く発作が止まり、新しい生活へ」と題し、松坂綾子さんにご発表頂きました。彼女は、発作の完全抑制を見なければ社会復帰も叶わない状況でしたので、Drソガの薬物治療に望みを託し、ベーテルで10年に及ぶ入院による闘病生活を送りました。何と昨年34年目にして見事発作の完全抑制が叶い、現在は夢にまで見た社会復帰を果たしたという感動の体験をお話しくださいました。

お二人目は、本年6月に開催された仙台てんかん医学市民講座に於いて、てんかん外科を受ける決意をしたことをお話しし、8月に実際にてんかん外科手術を受け、今回、良く決意なさいました講話「外科手術への挑戦」と題しご発表頂きました。結果は残念ながら完全には止まらなかった、止まっていないのですが、発作回数は激減し、外科後の様子を見ながら、長い薬歴を参考に倒れない、連発しない処方にすべく、またベーテルに戻り、再挑戦しているとの報告でした。長年に渡る闘病の果て、てんかんの外科治療に挑戦した彼女の勇気にたくさんの拍手がおくられました。

最後は、「てんかん市民Speak-Out、これまでとこれから」と題し、私、海野美千代が発表させていただきました。前職でてんかんの専門外来開設に携わり、てんかんを抱える皆さま方と共に歩み続け、35年以上に渡り聞き続けたSpeak-Out、そしててんかん看護ケアを振り返りました。てんかん問題を「他人ごとを身近に我がこととする」として啓蒙していくこと。子ども達の未来が、てんかんがあっても、目標に向かい生き生きと明るく笑って歩んで行ける世界になることを心から願い、私たちのささやかな活動Speak Outが積極的に展開されていくことを願う発表でした。

カーレ仙台 海野 美千代