COVID-19災禍のなか、今年2021年、昨年2020年同様、マスクをつけ
て、三密を避けながら、1993年から続く「星空パーティ」を開催いたしました。
最初の星空パーティは、ベーテル屋上で開催されたと聞きます。花火を打ち上
げたい、盆踊りもしたいとなり、夏休み中のスタッフの子どもたちも加わって、
スイカ割りをしたいとなり、現在のようにベーテル駐車場を会場とするように
りました。雨にたたられ、軒先から外来待合室一杯まで使うこともありました。
外でならば、焼きそばの出店まで開けます。そういえば、このためにだけ、吉田
大二さんごー行が駆けつけてくれるようになったのは何年前からでしょうか。
喘息様発作まで飛び出した花火打ち上げは去年も今年もなしです。COVID-19
災禍がこの伝統の全てを奪いました。
いつの日からかハンス・バーガー協会 HBAの方々も参加すうようになり、会
場はそれこそ密となりました。2020年、COVID-19 災禍をもろに受けなが
私たちは静かな夏のタベを思い出しました。もともと、清楚な七タさまと厳か
なお盆の祭りです。宴にする必要はないのです。たまたま入院している患者さ
んの願いを星空に届けたいから始まっています。
皆が、裏山から切り出した三本
の大きな竹の一枝に、笹の一葉を見立てて短冊をくくりつける。それぞれの思い
を乗せて筆跡が星空に飛んでいくことを願います。
さて、2021 年。襲来する連続台風発生の予報通り、台風の風を楽しみなが
ら、7月26日、屋外で開催することができました。
本来であれば夏祭りは、皆さんお楽しみの屋台があったり、お喋りをしながら
の会食、盆踊り、踊りの表彰式、集まった子どもたちへの手土産贈呈、打ち上げ
花火数十発とその後の手花火、特に線香花火とめまぐるしいプログラムで進み
ます。コロナ渦では参加人数は四半分であっても、元来のその時に入院なさって
いた患者さんが主役の、星空パーティに変身。ご馳走のメニューも手作り、会
食も盆踊りも、マスクとはやり言葉のソーシャル・ディスタンス。スイカ割りも
充分にソーシャル・ディスタンス。お楽しみのくじ引き景品ゲットも、今回は趣向を変え、屋上からパラシュートを飛ばし、キャッチするという方式で行いました。
星空パーティには盆踊りだけではなく、チアリーダーも、音楽バンドも、また
ベーテルコーラスのこづみ郁子・梅森智美先生など、演技も演奏も行われてきま
した。今回は、ベーテル玄関に大画面ディスプレイを持ち出し、夏祭りにとって
おきのコーラス動画配信を準備しました。もっともっと大きな画面が欲しいで
すね。ご近所の方にお願いして、音響もぶち上げたいなと思いましたが、まてま
て清楚な夏祭りだったはず。
ところで、こづみ・梅森先生方には打ち上げ花火数百発をプレゼントしていただきました。時節がら自粛で、いずれ日をあらためます。スタッフも気持ち一杯で、患者さんにはあらぬ姿で拍手喝采を博しました。アンコールの声もコロナ災禍のため、自粛に徹するとなりました。
COVID−19災禍のため、入院闘病を余儀なくされている患者さんは、外出・外泊はー切ダメの大変なストレス下にあります。わずかの慰めに時節柄の夏のイベントを提供できれば、これ以上は望まないとした、2021 星空パーティーです。マスクなしの全員集合の写真がほしかったと、残念です。
逆の言い方です。コロナでなかったら、願い放題、好き放題に何ができたかと、来年以後を按配できたらと。
(作業療法士:菅本沙希)