・モミの木、イクチオステガのクリスマスツリーの点灯式、 12月1日、森勝廣さんを偲ぶ

・モミの木、イクチオステガのクリスマスツリーの点灯式、 12月1日、森勝廣さんを偲ぶ

 

 

 

 

恒例の「主題てんかんのための夕べの集い2023」は2023年11月3日に、ホテル・メトロポリタン仙台、千代の間の大会場で開催されました。夕べの集い第I部、仙台てんかん医学市民講座に続き、第二部てんかん祭りでは、創立25周年を迎えたハンス・バーガー協会HBAのご披露がメインタイトルになりました。ハンス・バーガー協会HBAは日本初のてんかんのためのグループホームを開設し、営々としててんかんのための利用者を支え続けました。

折しもハンス・バーガー協会HBA初代理事長森勝廣さんが夕べの集いの11月3日の二週間前に神様に召されました。なお、てんかん専門病院ベーテルの開設に私財を投じた伊藤久太郎名誉・筆頭理事が7月20日に神に召されており、大切なお二人を失いベーテルにとっては悲しみの年でした。

さて、森勝廣さんについてご紹介します。皆さんの目の前に立つモミの木は、実は1993年に森勝廣、阿武隈グリーン社主からベーテルに寄贈されたものです。私たちはこのモミの木を「イクチオステガ」という難しい名前でお呼びしています。イクチオステガとは海から地上にはい上げってきた陸上生物の始祖とされておりますが、私たちベーテルはてんかん専門病院を建てるという妄想を抱く恰もパイオニアと考えていましたので、森勝廣さんからのクリスマスツリーの贈り物はその名にとても似つかわしいとしたのです。

このモミの木は1993年に仙台141のホールに飾られたものです。このモミの木の持ち主が森勝廣さんです。森さんはとてもお優しい方で、送り先をベーテルに選んでくれました。以来、私たちは12月1日をイクチオステガの点灯式に定めました。モミの木はどんどん大きくなり今や見上げるほどとなりました。電飾のデコレーションも毎年高くなり、今では天辺から電飾を吊るすことが難しくなってきました。電飾は毎年のように工夫を凝らして新しい装いを見せ、今年は皆さまがご覧になっている姿になりました。毎年のように大型化してきました。因みに、近隣の方々の中にはインスタグラムに載せてくれる方までいらっしゃいます。皆さんもそうなさって構いません。

そんなクリスマスツリーの電飾ですが、これは毎年クリスマスには森勝廣さんがサンタクロースのようにやってくる、という意味になります。森さんは入院中の患者さんを何人も引き受けて下さり、園芸作業の現場でご指導なさいました。そういう時代でした。私たちは毎年12月1日には森勝廣さんにお会いできます。

11月3日、伊藤久太郎名誉理事を偲ぶ会を開き、併せてハンス・バーガー協会森勝廣初代理事長を偲ぶ一時を設けることができたことを幸せに存じます。

今たまたま入院中の皆さまは、このイクチオステガという名のクリスマスツリーの点灯式にたまたま立ち会っていらっしゃいます。この幸運を、これから、また来年早くに退院を予定されている方々のご幸運ご多幸をお祈りします。本日の点灯式に当たり、Drソガは初めてなりますが、森勝廣さんのご紹介をさせていただきました。森勝廣さんのプレゼントは永遠に不滅です。  (Drソガ)

 

資料①

Dr.ソガ.(1996)てんかんセンター構想実現のシンボルツリー、もみの木、世紀末の厳寒の中で華やかに点灯−イクチオステガ.ベーテル 12:116.平成8年1月31日.

 

 

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大きなモミの木「イクチオステガ」の電飾をつけるために、私が毎年木登りしますが、一年一年、少しずつではありますが、この木がまだまだ成長していることが、その都度わかります。この場所に植えられてから、てんかんの仲間達と共に、その年の12月1日の点灯式を迎えてきたことでしょう。「また、点灯式の季節になりましたよ」・・そう語りかけてくるような気がする大きな大きなモミの木です。何歳になるのかな・・。

2023年12月1日。今年も恒例のイクチオステガの点灯式が行われました。今年も、現在のベーテルに入院しているてんかんの仲間たちと共に、カウントダウンをして電飾を灯しました。わあ〜!っという歓声の中、仄かに煌めくイルミネーション。今年も12月のクリスマス頃まで、夕方5時から夜の8時まで点灯しております。お近くにお通りの際は、是非是非、このイクチオステガのイルミネーションをご覧ください。

2023.12.1

有賀 穣

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