・新薬ブコラム口腔内用液、12月10日発売予定 (MAC-BⅡ報告)

・新薬ブコラム口腔内用液、12月10日発売予定 (MAC-BⅡ報告)

「てんかん重積状態」に対する頬粘膜投与という新しい剤型の薬剤ブコラムの早速のオンライン研修会が開催されました。既にご報告したように、参加者誰もが質疑応答に参加できるオンラインを、ベーテルの月例症例検討会MAC-BⅡでもできるようになりました。嬉しい限りです。

ブコラムはてんかん性けいれん重積状態を有する、日本人小児患者25名を対象とした国内臨床試験の結果を受けて早期承認を得た薬剤です。日本での経験の説明となりました。本薬剤の特性や副作用、使用上の注意点が話されました。

ブコラムは、2011年に始まり、現在海外33か国で販売されています。日本では、2020年2月製造販売承認を申請し、何度かお伝えさせて頂いたように、ドラヴェー症候群の患者・家族会などの関係者の努力により、異例の早さで9月に製造販売承認を取得しました。

この薬剤剤型の有り難みは、重積発作発来時にご家族がすぐに使用できることです。頬粘膜からの素早い吸収により発作を抑制できるばかりか、ご自宅で経過を見てよいのです。画期的なのは、病院ではもちろん、重症度や包括的な医療環境を考慮して、医師による厳格な教育研修を受けた保護者や家族に同等者で、適格と判断された場合は投与してよいとされたことです。いわば、糖尿病のインスリン注射製剤の取扱に似ています。

東京の本社からのオンライン配信研修となり、海外情報含めた話題提供に学びを深めた有意義な研修となりました。COVID-19災禍は少なくも向後1年以上は続きますので、このような便宜を提供してくれる外部講師を探していきたいと思います。

 

(海野美千代)

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