・最新刊 「てんかんケア仙台2019-2発刊」

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最新刊

「てんかんケア仙台2019-2発刊」

 

本来であれば、てんかんケア仙台2019-2は、2020年7月4日に開催予定の、EPLS2020春季-第29回 仙台てんかん医学市民講座Ⅲに於いて発刊披露となるはずでした。しかしながら、新型コロナウイルスCOVID-19の全世界的なパンデミック発生により、カーレ仙台の年間計画、各領域の週間・月間などの全ての予定を全て中止、停止せざるをえない状況に追い込まれ、新型コロナウイルス感染症の終息を確認できない現時点では、講座の開催を断念せざるをえませんでした。

とはいえ、2019年11月9日に仙台勝山館を会場に、「小児てんかん2020」を総合テーマとして、EPLS2019秋季-第20回仙台てんかん医学市民講座Ⅲを開催することができておりましたので、この度皆さまのお手元に、てんかんケア仙台の抄録集をお届けすることが叶いました。

1992年のてんかん専門病院ベーテル開設以来、変わることなく継続し続けたてんかんの社会啓蒙活動が、COVID-19により足止めされぬよう終息を願うばかりです。

 

てんかんケア仙台2019-2のトピックスの、1)EPLSのトップバッターは、Speak Out 2019-2です。「まずは聴く、何よりご本人から」のてんかん市民体験発表です。今回は、周囲に自分の病気を告白するべきかどうかという、闘病過程で必ず突き当たる難問に関してのSpeak Outでした。

2)PSE 2019-2 (Praktisch Seminarie Epileptologie 第4回)、基礎から学べるてんかん教室は、てんかん専門病院ベーテルの医療現場で日夜奮闘するスタッフ3名が担当しました。看護師・臨床検査技師・神経心理検査技師と多職種で取り組むてんかんケアを報告いたしました。

3)医学講座は、1記念講演2題、2話題提供2題で構成されました。記念講演に駆けつけて下さったのは、宮城県立こども病院副院長 萩野谷和裕先生、そして国立精神・神経研究センター病院てんかんセンター長 小児神経科部長 中川栄二先生です。小児てんかんをそれぞれの領域からご講演下さいました。

話題提供は次世代を担う先生方お二人にお願いしました。総合南東北病院神経内科所属の曽我天馬先生がヨーロッパからのてんかん情報を、そしててんかんクリニック仙台駅前ベーテル院長の荒谷菜海先生がアメリカのてんかん情報を皆さまのお手元に届けました。

 

今回のてんかんケア仙台2019-2には付録がございます。「仙台てんかん市民会議:SCAPE-2020」の発表を収録いたしました。掲載しております。SCAPEは2019年1月26日に発足しました。その第二回会議が2020年2月1日に、ホテルメトロポリタン仙台で開催されました。その趣旨はてんかんのためならば何かしらの尽力をいつでも、いつまでも変わらず惜しみたくないという方々が集まり、てんかんのこどもたちがこの国で生涯心満たされて生きていく、あるいはその子らを生かせ続けるために、一瞬に過ぎないこの今に何を為せばよいか、を提案し続けることに置かれています。

第二回SCAPE会議は、日本障害者協議会代表 きょうされん常務理事の藤井克徳先生をお迎えし、「私たち抜きに私たちのことを決めないで」と題した記念講演を頂戴しました。そして本物のてんかんケア、とは何かをテーマにさまざまな分野の皆さま方のお話をお聞きする時間となりました。

医学助言団として、東北大学病院院長・脳神経外科富永悌二教授、神経内科青木正志教授、宮城県立こども病院副院長萩野谷和裕先生をお迎えしました。初回の昨年同様に、てんかん対策推進プロジェクトチームを有する唯一の政党公明党の熊野正士事務局長・参議院議員にお越しいただき、てんかんに関する国策情報を頂戴いたしました。非常に中身の濃い会議内容となっております。てんかん市民の全ての皆さま方にお目通しいただければ幸いです。

カーレ仙台 海野美千代

 

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